「それは、ワンステの出場者に選ばれましたよっていうお知らせの手紙。朝顔の印が目印なんだ」
そう言って指差されたのは、あのやけに緊張感を纏った封筒で。
手の中には相変わらず白く存在するそれ。
知らずのうちにそれを握り締める指先が震える。
開けてみ?と男に促されるまま、絢也は震える指先を叱りつけそっとその封を切った。
カサリ、
小さな音をたて中から出てきたのは、予想通り二枚の便箋。
その初めには、達筆な字で忍成絢也の文字が綴られている。
そっと目を書面に走らせれば、一枚目には男の言う通りワンステの出場者に選ばれたという報告が。
もう一枚には文化祭当日までの注意事項などが記載されていた。


