しばらくして彼女に彼氏ができた。
特に驚きはしなかった。
不思議とショックでもなく
悲しくもなく
辛くもなかった・・・
ただただ、彼女がそれで今幸せなら
応援したいとも思ったくらいだった。

高校2年の冬
日が落ちるのも早くなり
部活動も早めの切り上げが多くなってきた。
帰り道には手をつないで歩いてるカップルや
ベンチに座って話し込む男女や
長いマフラーを一緒に巻いて
温まってる恋人の姿がチラチラと
目に入るようになった。
あたりはまだ1か月も先のクリスマスの匂いを
漂わせる空気になっていた。
木々に巻かれたイルミネーション
雑貨屋に並ぶクリスマスツリー
ケーキ屋の壁に貼られているクリスマスケーキの
予約受付の張り紙
俺も一様男子高校生だったから
そんなものを目にしたら、彼女くらい
欲しいと思ってしまい、ふと
(あいつは今彼氏となにしているのかなぁ)
と、彼女のことが頭によぎる。