「...え?」 「だから、お前は誰なんだよ」 「...ぼ、僕は僕だよ。ほかに誰がいるって言うの?」 「...違う」 柊ちゃんは表情を隠すように下を向いた。 え、え? なに?僕、なんかしたかな? ただ僕だと言っただけ。 (僕じゃダメだって言うの?) 戸惑いながら柊ちゃんをじっと見た。 「...違うんだよ。お前は、 柚じゃないっ!!」 そう言って僕の右手を振り払い、僕を床に押し倒した。