母親は無気力状態になり、部屋の隅っこに座ってボーッとしているのが日常。
父親は会社を首にされ、家に女を連れ込むようになった。
妻の前でも他の女と関わりを持ち、コトが済んだらまた別の女を連れてくる。
そんな"当たり前"が3年くらい続いたある日。
近所に人が警察に相談した。
「隣の家の家族が出てこなくなった。そういえば3年くらい前は子供や女の人のの泣き声や悲鳴が聞こえていたが、最近じゃ聞かなくなった。」と。
そしてすぐに警察が家に行き、父親は逮捕された。
母親と柚は精神病院へ入院。
2人とも3年程で退院したが、柚も母親もなかなか治らなかった。
でも母親は日常に支障が出るようではなくなったので、二人とも通院と言う形になった。
そして二人暮らしを始め、母親は働き、柚は
柚は家にいた。
この時点で柚は中学二年生だったのだが、人が怖くて学校に行けなかった。
小学1年生の頃、柚が初めて友達になったのが柊だった。
同時に、柊の初めての友達は柚だった。
仲良しだった。ずっと一緒にいた。
だから柚が学校に来なくなった時は凄く心配していて、柊は母に柚の家に行きたいと言ったが、母は悲しい顔をして「もう少し待って」と言った。
柊の母親は分かっていたのかもしれない。
なんて、 柊は今更ながら思う。
「柚ちゃんに会いに行ってもいい。ただしお母さんと一緒ならね。」と母親から許可がおりた次の日、柊は母と一緒に柚に会いに言った。
少しの間、柚の母親と柊の母親で話し合い、家に入った。
柊は柚の母親から許可をとり、柚の部屋に行った。