私には、もう無理だった。 これ以上、悠真の浮気をみて見ぬ振りをするなんて、私にはできなかった。 空き教室から離れて、ただただ走った。 行く宛もなく、どこかに行くわけもなく、ただ、走った。 ついたのは、公園だった。 ただの、公園。 でも、私にとって大切な公園。 勝手に足が向かうのだから、私はまだ、好きなのかもしれない。