「まぁねっ!…てゆーかさ、恋夏泣いた?目が腫れてる。」


「…」


やっぱ親友は何でもお見通しか。


実は今朝、枕が濡れていた。


毎晩知らない間に泣いてしまってるのだ。


「また思い出しちゃったの?」


「…」


沙羅だけが知ってる。


私が泣いてしまう理由を。


「忘れられない気持ちは分かるよ。でも、恋夏が前に進まなきゃ…「わかってるよ!!」」


「忘れようと思ってる…」



私には忘れたい過去がある。


壮絶な過去が…