雷獣は猫がお好きなようです

「玲衣、昨日お前が言ってた面白い女って、こいつのことかよ?」




一哉が邪魔をしたことで、歓喜が苛立ちに変わった。
俺は内心舌打ちをして一哉に適当に返答した。




「…また、会えたな」




そして女に近寄って頬を撫でた。
そうだね、という女の表情に違和感を感じた。
しばらく思案して身長差が原因だと気付いた。
俺は185センチあるが、女は恐らく160センチもないだろう。




…座ったら少しはマシになるか?
俺は女の手を引いて屋上の真ん中あたりに座らせて自分もその横に座った。
俺が女にそんなことをしたことがないから優真達は目を見開いて驚いていた。




「…大丈夫か?」




座ってすぐに聞くと、女は意味が分からなかったのか可愛らしく首を傾げた。
そこら辺の女もよく同じことをするが、あれは気持ち悪いだけだ。
だがこの女がやると胸にグッときた。
顔に熱が集まるのを感じて見られないように顔を背ける。




大丈夫と言う女に、俺は気持ちを落ち着かせて顔を戻す。
そして視界に入った長い髪に手を伸ばした。




指に絡めた髪が、サラサラと俺の手からすり抜けていく。