雷獣は猫がお好きなようです

途中で一哉と会い、三人で連みながら階段を上る。




「だから!中庭で寝てたら変な女が立ってたんだよ!!」




一哉が必死に優真に言っているのを適当に聞きながら昨日の女のことを思い出す。




(昨日あの女に会ってから、あの女のことばかり考えてるな…。俺がここまで気になるなんてな…)




そう思いながらも俺は昨日の女のことが頭から離れなかった。
それは屋上に着いてからも変わらなかった。




「……転校生?」




その言葉を聞くまでは。




鳴高の女共は全生徒の一割しかいない。それに俺達が学校に来れば女共はキャーキャー騒いで近寄ってくる。




その中に昨日の女はいなかった。つまり、この学校の生徒ではない可能性がある。
だから転校生、という言葉にもしかしたら、と反応した。




「「あ……」」

「雷獣…」

「昨日の…」




(やっと、会えた……)




転校生はやはり昨日の女だった。
腰まで届く黒髪はサラサラで、髪を風に遊ばせるその姿は風に祝福されているかのよう。
そしてこの世の汚れを知らないような目。




俺は歓喜に心が震えた。




時が経つのも忘れて見つめた。