雷獣は猫がお好きなようです

「朔妃、自己紹介」




彼らの頭のカラフルさにポカンとしていると、蘭くんに呼ばれて意識を戻した。




「斉藤朔妃です。甘い物が大好きです!あと、昨日この街に引っ越してきたばかりなので、よろしくお願いします!」




あたしは名前と思い付くことを言ってペコリと頭を下げた。




シーン…




…あれ?
あたし、何か間違えたこと言ったかな?
やっぱり不良校だから普通の挨拶じゃいけなかったの!?
夜露死苦とか、あたしに逆らうやつはぶっ殺すとか言ったほうがよかったの!?




「女だぁぁ!!」

「清楚系きたぁぁ!!」




ビクゥッ




「うにゅぅ!?」




あ、また変な声出た。
うおぉぉ、と雄叫びを上げる男子達に蘭くんは名簿で教卓を叩いた。




「うるせぇっつってんだろうが!!何回言わせんだ!!」

「すんません…」




男子達はまた蘭くんに怒られた。




「ったく。朔妃、お前の席は窓側の一番後ろな」

「はーい!」




あたしは日当たりがいいなぁ、と思いながら自分の席に着いた。
あれ、前の席空いてるけど誰の席なんだろう?




「んじゃ、今日も自習だ」




蘭くんはそれだけ言うと名簿で肩を叩きながら教室を出ていった。