雷獣は猫がお好きなようです

「…どうした」

「…アイス、溶けちゃった…」




溶けたアイスをしょんぼりして見つめている女に、俺もアイスに目を向けた。




溶けたアイスから覗く棒に何かの文字が書いてあることに気付き、俺は地面にしゃがんで棒を手にとった。




そこには"当たり"という文字。




「…だが、運がいいかもな」

「え?」

「当たりだ…」




当たりという文字が女に見えるように差し出す。




「あ、ホントだ…。あ!それ、あげる。」




女は嬉しそうに笑っていた。




しかも助けた礼って…




「…あぁ、ありがとう」




そう思いながら俺は無意識に礼を口にしていた。




ありがとう、という言葉を口にするのは何年振りだろうな




「どういたしまして!…そろそろ帰らないと…」

「……また、会えるか?」