あと少しで終わる、と気を少し抜いたとき、視界の隅に人影を捉えた。




(人影…？なんでこんな時間に…！？)




男達の一人もその人影に気付いたのか、ナイフを持ってその人影を拘束して人質にした。




｢この女がどうなってもいいのか!?｣




男は俺を倒せなくて相当焦っているようで余裕がなかった。




捕らえられた人影は女で、捕らえられた拍子に手からアイスが落ちた。




女はケンカに巻き込まれて怖いのか身体を震わせていた。




ナイフを向けられたりだとか、普通ならあり得ない。




急いで助けなくては、と思う半面、無関係な女だとも思っていた。




男も女が怖がっていると思ったのか、下品に笑った。




｢んな怖がんなよ。お前もあとで可愛がってやっからよぉ｣




その言葉にあぁ、アイツ俺が負けたら男達に喰われるな、と思った。
まぁ、負けねぇけど。