あたし、斉藤朔妃は華の高校1年生。
家族構成は両親に兄が一人。




でも両親は嫌い。
有名な企業の会長を勤めるお父さんとその会社の社長を勤めるお母さんは、跡を継ぐ兄さんばかりであたしを見てくれないから。




あたしを見てはくれないくせに、色々な習い事をさせる。




料理に始まって華道やピアノ、更には柔道や剣道まで習えるもの全て習わせた。




でもあたしがどんなに頑張っても、二人は褒めてくれなかった。




でも、兄さんだけは褒めてくれた。
二人に振り向いてもらえなくて寂しかったときも、兄さんがいてくれた。




あたしには兄さんさえいてくれれば、いい。
そう思ってる。




だけど、両親はあたしを見るどころか、兄さんまでもあたしから引き離した。