「……修復不可能な気がする」

「何か言った?」

「……いや」

はぁぁーとため息をついて項垂れる。
両手で頭を抱え、さながら考える人のように解決策を考えた。

しかし、そう簡単に思い浮かぶ訳もなく。

「あー……」

唸る俺に、千尋は横目にチラリと見た。ズゴーとイチゴオレを飲んでいた。うるさい。


考え込んだ結果、その日は帰り道でもずっと眉間に皺を寄せたままのしかめっ面だった。

そしてそんな上の空の俺を、秀人が心配そうに見ていた。