―――ドンッ。

コロンコロン、コロン……。




「うっわ、いった~い」


「あ~あ、あんたのせいで汚れたんだけど。
早く片付けろよ、のろま」



自分たちから私にぶつかっといて、
ソイツらは理不尽にもこちらに責任を押しつけてきた。


だけど、相手にするだけ時間の無駄だから、
私は顔を下げたまま転がったゴミ箱を立て、散らばったゴミを拾い始める。




「てかこんなとこにおっきなゴミがあるんだけどぉ~」


―――ドンッ。


ベタッ――。



気づくと自分の頬と冷たい廊下の床がくっついていた。


はぁ……、頭打たなかったけどかなり痛い。




それでも怒りに声を上げることもせず、
私はゆっくり立ち上がり、黙ったままゴミ拾いを再開する。




「何コイツ、つまんねぇー」


「てか臭いから早くどっか行こ?」




そんな私の読みが当たり、
彼女たちはそれでも以上何もせずに元来た道を戻っていった。