『いやさ、あたし中学の時に法子と塾が一緒でさぁ。法子、知ってるでしょ?』 ニコニコ笑いながらこちらに近づいてくるその子に、 私は自然と後退りしていた。 怖い、こわい、コワイ。 手が震え、足に力が入らない。 とん。 気づくと、私の背中は壁についていた。 それを頼りにもたれかかっていないと、立ってることもできない。