途端に拍手の音がする。

隠れていたのだろうか、佑月に美由に、俊に桐生は、もちろんのこと、他の社員たちまで。

はずかしいけど、口々に飛ぶおめでとうという単語は嬉しい。


「みんなありがとう。」

「社長室に盗聴器つけといてよかった」

感動して言った俺の言葉に佑月が続ける。

「佑月さんのおかげで、面白いものが聞けたよー。」

「でしょー。」

俺を放って、社員と、佑月が話している。

それよりも、

面白いって、、、


「おまえらぁ…!」

そう言った俺の肩にルナが手をかけたらしい。

何かと思い振り向くと同時に顔が近くなって…


chuと控えめなリップ音がなった。

「!」

「佑月、これで満足?」

佑月は、顔を真っ赤にしてこくこくと頷いた。