ずっと、リクエストを聞いてた。
そして、残り20分のときに、チナツが言った。
「ねぇ、ウチからリクエストしてもいいかなぁ?」
「もちろんーーー!」
客席から、そう声が上がった。
「ありがと!みんなも歌ってね!love for you!」
love for you
あたしの、ソロ。
ハモりもない。
みんな、伴奏だけのあたしのソロ…
「ほら、ルナ。あんたの曲でしょ。」
「チナツ…」
「歌って!ルナ。」
「ヒカリ…」
「ほら、マイクの前でしっかり立って?」
「ナギサ…」
あたしは、しっかり頷いた。
♪あの日のこと今でも覚えてるよ
初めてスポットに当たった日
ずっと夢を見ているようで
ずっと夢を見せてもらっているようで
song for me
自分のためだけに歌ってたあの頃
いい歌なんか歌えるわけなくて
毎日のように悩んでた日々。
song for you
君のために歌うようになったあの日
初めて歌が楽しくなった
もっと歌いたいと思った日々
あなたのために私は歌うよ
私とあなたとつなぐために
あなたと渡しの架け橋にするために
あなたへの感謝の気持ちを込めて
love for you
and
big love♪


