棗が、ルナのことを…?

「新垣留美子を殺した理由ってさ、Carmen社長が唯一惚れた人だったからだと思うんだ。唯一の弱点なんだって。でも、ルナが、まだ残ってる。だから、次に狙うのはルナしかいない。」

俺は、なにもしらずにただ、ルナを待つしかないそう言っていたんだと、気づく。

でも、そんなの遅い。

今ルナは手の届かない場所にいる。

俺は、俺はルナを守ることができない……。

「逆にワンマンライブ、やろうよ。ルネ様に見てもらおう。待ってるよって。新垣流奈じゃなくても、ルナ自身を待ってるんだって。」

その言葉に俺は首を横にも縦にも触れなかった。

ただ、悔しくて悔しくて仕方が無い。

「佑月に賛成。」

「私も。」

「僕も。」

俺は、、

やっぱり賛成できない。

ルナがいないといけないのは、みんなじゃない。

俺だけだ。

ルナがいなくても、信じてみんなは待ってくれてる。

でも、俺は、待ってるつもりなんだ。

ただ、ルナ、君を一目だけで良い。

見たいんだ。

君の顔、君の笑顔。

一言だけで良い聞きたいんだ。

君の声。君の歌声……。