for U〜名のない歌〜


そういってあたしはベースを手に持った。

「あたしらは、解散するけど、ファンを楽しませずに解散したくない。だから、練習付き合ってよ。」

あたしは普段のように言い放った。

「仕方ないわね。」

チナツは、ギターを手にした。

「解散するけど、私たちは仲間だよね?」

そういいながら、ナギサは、キーボードに駆け寄った。

「「もちろん。」」

そっか。仲間だからこそ不満があったんだね。

それなのに、言い合わなかったからこうなったんだ。もっといいあえばよかったんだ。

「チナツ…あたし、最後にさ、本名、教えるね。」

チナツは、少し驚いた顔をした。

それから黙って頷いた。

あたしは新垣流奈それ以外教えていなかった。これは、あたしの名前だけど、ちょっと違う。

「あたしの本名は、ーーーーーー。」