for U〜名のない歌〜

話はだんだんなくなり、ついに、

無言になる。

あたしは立ちあがった。


「佑月、泊まってくでしょ?部屋、用意するわ。」

「ぁ、ありがと。だけど近くに宿、とってるよ。」

「この辺の宿って、ウチの系列の宿ばっかよ?屋敷に泊まったって変わんないわ。」

後ろからパパが入ってきたらしい。

ノックもせずにこの部屋にはいれるのは、あたしと、パパだけだから。

「佑月くん、泊まって行きなさい。」

「ありがとうございます。」

それからすぐにパパはあたしを応接室から追い出した。

もう少し、話したかったな。

まぁ、いいか。律たちは、どこにいるかな?

「ルネお嬢様。」

「あら、クラリスさん、どうかしたの?」

「ルナァァァ!」

クラリスさんはこの屋敷で唯一日本語を話せる人。

だから、律たちの世話を任されていたようだ。

まぁ、心は英語で会話しようとしただろうけど…。