それから、
佑月が声を張り上げた。
「俺の作った曲、歌うよーっ!」
それだけいうと、桐生がドラムをたたき出した。
♪ここに縛り付けられた
俺にできること
何もなくてただ毎日
ぼーっとした日を過ごした
いつものように声をかけてくれる君
俺の髪をみて、
長くて綺麗ね
そう言って綺麗に笑った
最初はただ君に興味をもっただけ
君の髪に口づけして
君の方が綺麗だよ
そう言って君をみた
長い君の髪は綺麗な漆黒
俺は禁忌の銀色だった
それでも君だけは
他の人と変わらない扱い
ただ嬉しくて
君への興味は好きへと変わった
長い間のぼーっとした日
俺の運命が
変わった気がしたんだ
だって君にであったから
いつの間にか君はこなくなり
俺は毎日君を待った
久しぶりにあった君は
前よりも格段に痩せていた
俺の好きな君の長い髪は
肩の長さまで
短く
切られていた
長い君の髪は肩の長さの
ショートカット
それでも君だけは
いつもと優しい笑顔で
ただ悔しくて
君を守れないという後悔が押し寄せた
君を守れないなら俺なんて
いる意味がない
そう言った俺に君は…
いまのあたしの髪は肩の長さの
ショートカット
それでもこの長さ
気に入ってるのよ?
笑顔で言った君のその言葉
忘れないよ俺は一生、君が好きなんだ♪
暗い歌詞なのに会場は盛り上がりをまして行く。
そして、最後は…
ルナの曲。
「for U〜名のない歌〜」
しっとりとした、ギターソロ。


