「あたし、チナツのこと、大っ嫌いだよ。練習には遅れてくるし、あたしが嫌だって言っても、ライブ衣装で露出の多い格好を勧めるし、あたしの地毛が金髪なのに、あたしに金髪のことを何度も悪く言って!あたしがハーフってこと知ってるくせに!あたしは父親似だから金髪なだけよ。悪いの⁈金髪だから目立っていいね?ふざけんな‼こっちはこの金髪が嫌で嫌でたまんねぇんだよ‼」
あたしもはっきりと言い切った。
「ナギサは、なんかある?」
「正直、私、デビューするって聞いた時、メンバー外れるって言おうと思ってたの。だけど、ヒカリが続けていたらいいことあるよって言ってくれたから、続けようって思えたの。だからね、ヒカリがストーカーに追いかけられてるって聞いた時、私、ヒカリを支えれるようにしたいって思ったの。」
でも、と、ナギサは、続けた。
「私はルナも、支えたかった。曲だって、作れるけど、結局、ルナに任せてしまってた自分が嫌だった。ルナは一人で頑張りすぎるから、少しでも負担を軽くしなきゃって思ってた。チナツだって、我慢ばっかりさせちゃってた。本当はね、露出の多い服の却下は私がしたの。でも、ルナは自分が嫌だからって却下した。全部、私が言ったことを自分のせいにしてた。チナツは、私に勇気をくれた。軽音部にはいるって言った時、ダメとは言わなかったけど、ルナもヒカリもちょっといやそうな顔してた。でも、チナツだけ、頑張れって言ってくれた。やれるだけやればいいって。だから、私は二人のこと大好きだよ?」


