for U〜名のない歌〜


ルナが起きてこない、そう聞いて俺はルナの部屋を荒々しく開ける。

もうすぐ対バンの日。

名のない歌を、発表する日、

のはずだった。

ルナの部屋は何もなかった。

しいていえば、最初からあった家具以外残っていなかった。

「る、ルナ?」

ルナがいない。

俺の唯一愛する女。

バンドばかりで彼氏らしいこと何もしてやれなくて。

それでも、お前が好きなのに。

何で、、何で、いなくなったんだ…。

「薫!ポストにルナからの手紙が…」

佑月が、駆け込んできた。

俺は、その手紙をひったくるように奪った。

「薫へ。」

俺宛の、手紙だった。

読むのが怖い。

何が書いてあるのかはわからないけど、怖くて怖くてたまらない。

「薫が読まないなら俺が読むよ?」

弓月の声にゆっくりと便箋を開く。