for U〜名のない歌〜


さっそく袋を開けて中身を見る。

ぁ…。

これ、欲しかったって、桐生と話してたやつ……。

高いのに……。

「ありがと、桐生。」

あたしは、もうこの部屋にはいない桐生に何度もありがとうと告げた。

早速取り出して使い出す。

万年筆。ずっと欲しかった。

母の形見の万年筆を使いたいのに、
なんだか怖くて使えないあたしがいる。

だから、形見はお守りとして持っておいて新しいのを買おうってなって。

そして、今欲しかった万年筆がこんな形であたしの手の中ににある。

あたしが書きたい歌詞を思い浮かべる。


今のみんなが好きって気持ちを言葉に表さずに伝えたい。

回りくどいかもだけど簡単には気づかれたくない。