名のない歌。

そのなのとおり、名前が決まらなかった。

だから、名のない歌。

歌詞を綴る。

…そうだ。あの曲と重ねられるような曲にしたい。


あの曲と重ね合わせて一つの曲になるような曲。

あの曲はあたしだけの思い。

この曲はみんなの思い。

うまくつながるかな?


「ルナ。」

「桐生!」

考えすぎてたらしい。

桐生がいつの間にか部屋に入ってきたことに気がつかなかった。

「あんまり、無理すんなよ。」

「、うん。」

そして、桐生は、何かをゴソゴソと取り出した。

「これ、」

「誕生日なんだろ。今日。」

確かに今日はあたしの誕生日だけど、、、

何で桐生が知ってるんだろ…?

「気にいるかは、わかんねぇけど。」

そう言って、桐生は、あたしに袋に入ったものを押し付けた。

「ありがと。」

あたしがそういうと、桐生は、軽く笑った。

「頑張れよ。」