お願い…。



メデューサの思考回路が無くなれば華乃は解放できるの。





メデューサの思考で華乃は石化してるから。



「…またそれか?無駄だ」





え……?



どうして……?






どうして華を吸い込んだのに思考回路がなくなってないの?!






「私には無駄だ。さっきのでどんな技かを把握しそれに最適な防御を考えたのさ」




「ひぇっ……!」





や、やっぱり…私には無理……っ。



でも…華乃が……。






「それなら……っ、私もその防御を把握して最適な攻撃をするっ…!」





「ほう。そんな事が貴様のような子供に出来るのか?」





正直できるかどうかはわからない。




でも…賭けるしかないの……っ!








私はまた光の華をつくりメデューサに吸い込ませる。




うまくいきますように……っ。






ドォン!





メデューサの防御する音が聞こえる。






何だろう。




これは……魔力で攻撃を跳ね返してるだけだけど…。





それなら私はどうすればいいの…。







…跳ね返された攻撃はどこに行ってるの?






それくらい、Sなんだからわかる。



「わかったわ……っ!!」






「ふふっ…貴様が思い付く様な事などわかっておる」








跳ね返された攻撃をもう一度跳ね返す!




そしてメデューサに当てる…!







光の大きな華をつくり始めた私に、メデューサは声をかける。





「無駄だと言った筈だ」






「そんな事……関係ないでしょっ…」




直径5m程の華ができたところでそれをメデューサへ。






ドォン!





今だ……っ!






ドォォン!




「なっ……?!」





ズガアァァァアアン!!







うまく跳ね返しメデューサに命中したようだ。







「やった…」





一瞬、メデューサの魔力が消える。





でもすぐに蘇った。







「無駄だと言っとるだろうがぁああぁ!!!」




「きっ、きゃあぁぁぁあああぁ!!」






何が起こったのだろう。



メデューサは、私に何をしたのだろう。





私には何の衝撃もなかった。





そぉっと目を開く。



「え……?!」





そこには、メデューサの攻撃を片手で目を開いて受け止めている美少年の姿があった。






「ほら、逃げた方がいいぜ?華乃ももうすぐ起きるしな」





だっ、だだだだだ誰ぇぇえええ?!




「あ、あの…誰…ですか」





「俺?木崎 圭太。華乃の友達ってトコかな」






うっわぁ……。



カッコいい……!






メデューサの攻撃を、片手で?!



しかも目を開いて?!






さすが、SS華乃の友達…!



「あああありがとうございますぅう!!」




ペコリと一礼するとある事に気がつく。






「あれ?私…何で石化してないの…?」





そう、この美少年、圭太も私も石化などしていないのだ。





メデューサの目を見ると石化してしまうはず。






…華乃のように。




「あぁ、俺がシールド張ってるからな」






「す、すごいですね…」




私は華乃をチラッと見る。







すると華乃は石化が解けた様で立ち上がろうとしていた。