『あたしの書いた手紙読んでもらえました?』


正確には梅本の書いた手紙だけどね

茅ヶ崎くんはあたしから視線を逸らしながらも『うん…』と呟いた


このまま本題に入りたかったけど、ふいに好奇心がわいて

『ねぇ…今その手紙持ってる?』


と聞くと、茅ヶ崎くんはポケットからハートのシールを貼られた封筒を取り出した

ハートのシールって……


軽い寒気を感じながらそれを受け取り、中に入っていた紙を広げた


【あたしの王子様へ】


ーーーグシャッ


最初の一文を見て、あたしは思わず紙を握る手に力を込めた

おっ王子様ってキモすぎだろーーー!!!!



あいつ…あたしを痛い子にしやがって……


あたしは精神的にかなりのダメージを受けた




手紙をグシャグシャにしたあたしを茅ヶ崎くんは不思議そうに見つめていた