「何で、芽衣が謝るんだよ。俺が芽衣を見つけて、会いたかったから探しに行っただけ。
俺は芽衣が会場に残ってくれてただけで感謝してんだから」
私は、一ノ瀬くんに逆に気を遣わせてしまって納得が行かなかったけど、
私がこれ以上言っても勝てる気がしなかったから
「うん……」とそれだけ返事した。
「よし！それで？なんであの時急に下向いたりしてんだよ？」
あれからずっと気になってたんだよなと言う一ノ瀬くん。
あー、もう忘れてくれたと思ったのに。
だって、本当のこと言ったらいくら一ノ瀬くんだって怒り出しちゃうよ。
「…………」
