空色ホイッスル




「ワー!」という宮北高校の声援が会場中に響き渡る。



ピッチでもやっと入った得点に選手たちもすごく喜んでいて、



ゴールしたフォワードの選手に飛びついていた。



蒼井高校は一瞬、ゴールが入ってしまったことにショックを受けてるように見えた。



そしてそれからすぐに前半終了のホイッスルが鳴った。



そしてハーフタイムになり、



私は、ノートに前半戦で気になったことを箇条書きにしてまとめていくことにした。



チーム全体のこと、ポジションごとのことを思うままに文字を連ねていく。



そんな中、近くにいるサッカー部から全然聞き耳は立てていなかったのに、



1つの話だけ耳に入ってきた。



「蒼井高校のフォワード、先週の時と全然違くね?



前回は全部ボール自分に集めてよくシュートしてたよな?」