ミッドフィルダーの祐ちゃんはボール回しがとにかく上手いから、後ろにノーマークの味方を見つけたら
スパイクの底を使って後ろにパスをしてボールを繋げたり。
ファウルでフリーキックになったら、坂木先輩が狙いを定めてゴールに向かってシュートをしたり。
ディフェンスのみんなもこれ以上蒼井高校に点数が入らないように、相手と競り合って転んでもゴールは絶対に許さなかった。
こうやってチーム一丸となって頑張り続けたけど……。
―ピ―――――ッ！
「準決勝、蒼井高校対咲坂高校。
１－０で蒼井高校の勝利！」
選手達はあいさつをして握手を交わし合う。
私たちは蒼井高校から得点を取ることができずに試合は負けてしまった。
