ギャーギャー騒いでる七瀬に返す言葉もない。
スパイクを忘れた焦りより、今の俺はショックだった。
これが部活とプライベートを分けきれなかった俺の過ちだ。
でも俺には今日の準決勝と同じくらいあの追い詰められてた芽衣のことでいっぱいだった。
「早く親に電話しろよ!
今日応援に来るんだろ?」
「あぁ……」
キックオフまでに間に合うのだろうか。
それにこんな大事な日にスパイクを忘れた俺を先生は試合に出すのかと考えながらも
七瀬に言われて携帯を取り出してどこに置いてきたんだろうと思い浮かべながら母さんに電話を掛ける。
―プルルルル…

