「俺よりも七瀬の方がかっこいい?」
タオルに皺が付かないようにバッサバッサ音を鳴らしながら皺伸ばしをしているとすごいことを聞かれた。
それはもう自分の耳を疑いたくなるほど……。
「……一ノ瀬くん?!」
私は思わず干していた洗濯物の脇から顔を出して一ノ瀬くんを見た。
いつもはそんなこと絶対聞いて来ないのに……。
なんか様子が自主勉強が終わった時にここ来た時と全然違う。
当本人の一ノ瀬くん私の言葉をじっと待っている。
「…………」
「あの、えっと……」
さっき七瀬くんには無意識に言っちゃったけど、それとこれとはまた違うよ。

