空色ホイッスル




「だからあの……私も一ノ瀬くんも仲良くなりたいです。ただ……」



彼女は話を止めた。



ただ、付き合うことを前提に友達になるのは無理だってことだろ。



そんなこと1年影でみてきたんだから慎重に物事を考える彼女なら



そう答えることは最初から分かり切ってる。



だから、その考えを自分で壊してやりたい。



今日の試合だって、彼女に気付いてもらうためにやったことだ。



ここまで来たのにこんなところで引き下がる訳には絶対にいかない。



「俺は、ずっと吉岡さんとただの友達でいるつもりはない。



吉岡さんが何で迷ってるかは分からなくもないけど



……俺のこと信じてよ」