その瞬間、辺りが暗くなって私は思わず「キャッ!」と声を出してしまった。
何してんだ、私。せっかく一ノ瀬くんが私を隠そうとしてくれたのに。
ごめんなさいと念じながら、一ノ瀬くんの背中に謝る。
「ほら、圭馬早くー!その女の子も急に圭馬が暗くしたから怖がってんじゃーん!
俺だって大体検討はついてるんだから」
七瀬くんはそう言って一ノ瀬くんを急かす。
それに対して一ノ瀬くんは「嫌だね」と断る。
「絶対誰にも言わないって約束するから!ねっ?ねっ?
ピンチになったら俺も協力するからさー!」
その言葉に対して一ノ瀬くんは「はぁー…」と大きなため息をついた。

