空色ホイッスル




From 圭馬



このまま引くような言い方をしてみたけど、



そんなつもりはこれっぽっちも俺の中にはない。



そんなことしたら、今日のことはわざわざ気まずくなりに行っただけになるし



下手に出て、諦めたふりをするのは断りにくくするため。



「あの……私、彼氏いないです。


サッカー部の中にかっこいい人もいますけど、好きになって部活の雰囲気壊すの嫌ですし、



最後までみんなで戦って引退したいので今までもこれからもみんなとは戦友としか思ってません」



その言葉を聞いて心底安心した。



俺には“チャンス”があるんだと思った。