「えーー!芽衣、俺の寝顔みたのーー?
俺のことちゃんと起こさないで、寝顔見た人罰金100円!」
一ノ瀬くんはいつものようにクスクス笑いながら私に右手を出してくる。
そんなこと言われたってと思いながら私はどう答えようか考える。
「寝顔でお金取るのー?今お金なんか持ってないよ!」
と答えて、一ノ瀬くんの右手を優しく叩いた。
「知ってる。出されても困るし!
それで、洗濯機って何分後に終わるの?」
からかってるのか、本気で言ってるのかどっちだか分からなかったけどこの返しは
やっぱり私をからかってたんだと気付いた。
「……40分後」
とボソっと拗ねたように答えると、一ノ瀬くんはそんな拗ねた私を気にせず「充分だ。じゃあ行くよ!ちょっと走るけど」と言って私の右手を掴むとランドリールームから駆け出した。

