空色ホイッスル




「それでね!手当てし終わった後にね、みんなの所に戻ろうとする一ノ瀬くんに



さっきの試合転んでもあんなに一生懸命プレーする一ノ瀬くん見ててすっごくかっこよかったよ!って勇気だして言ってみたら



振り返ってサンキュ!って笑顔で言ってくれたの。



もう、泣いちゃうくらい嬉しくてもっともっと好きになっちゃった……」



沙月ちゃんは照れくさそうな顔をしていて、そんな沙月ちゃんにみなみちゃんは良かったね!と言いながら頭を撫でていた。



すると、その場に私がいたことをすっかり忘れていた沙月ちゃんは「あのね、芽衣ちゃん!」と言ってアタフタし出す。



今は私の気持ちを出すところじゃない。



耐えなくちゃ。普通にしなきゃ。



「私は誰にも言ったりしないから安心して?一ノ瀬くんはかっこいいもんね!



他校の私から見てもすごい選手だと思うもん。いつもそばにいたら好きになっちゃうよね!



頑張ってね!」




視界が揺れて涙が出そうになるのを必死にこらえる。