空色ホイッスル




試合が始まる前、朝から今までの咲坂じゃないことは感じていた。



迫力というか、いつもと熱意が違うというか……。



試合の時でもその根気は変わらないままで、試合が始まって半分くらいが経った頃には



いきなり先制点が決められてしまった。



他のディフェンダーがマークが付いてたところからボールのない所にサッと走り出したあの芽衣に世話焼きの奴には



マークが付いていたことに安心していてゴールを守りきることができなかった。



「今の仕方ないな。もっとディフェンスを固めないとな」



俺のそばに走ってきた七瀬。



「だな。次は絶対シュートされる前にどうにかしようぜ」



「もちろん!ディフェンスだからって手を抜くなよ!」



とクスクス笑いながら去って行く七瀬に試合中にも関わらず「うるせぇ!」と吐いた。



試合中に冗談を吐く余裕もあるのはお前だろと心の中で言い返して。