空色ホイッスル




携帯はジャージのポケットの中に入ってはいたけれど。



「ごめんなさい、私今すぐ間宮先生のところに行かなくちゃいけないんです!



なのでまた今度にして下さい!」



と完全に断ることはいくらチャラそうに見える人にでも申し訳なさすぎてできなかった。



そしてもう片方のジャージのポケットからこの部屋の鍵を出すと、祐ちゃんに



「祐ちゃん、間宮先生に呼ばれてるから戸締りして受付に行って職員さんに返しといて!」



と頼んで



その部員の男の子にも本当にごめんなさいと言うと自分の勉強道具を持って急いで部屋を出た。



本当は間宮先生に呼ばれていた訳ではなかったけど、私にはこうすることしかできなかった。



みんなに連絡先を教えるところを見られて茶化されるのが嫌だったのもあるけど、



何より近くにいた一ノ瀬くんに他の人に連絡先を教えているのを見られて、私に連絡くれなくなっちゃうのが嫌だった……。