空色ホイッスル




私は台の上にジャグを、その隣にトレーに載った部員のコップを置いた。



それからアップを始める時にみんなが脱いだジャージを1つずつ簡単に畳む。



左腕にアルファベットで書かれた名前を見て、学年別に分けながら……。



部員達はジョギングで体慣らしに何周か走って、ストレッチを入念に行った後



ボールカゴからサッカーボールを出して、今度は足を慣らすために



何度かボールを蹴って転がしてから、小さなカラーコーンを均等な距離に置いて1列になってボールを転がしていく。



ジャージを畳みながら、それまでずっと見ていた自分の学校から目を離して奥の蒼井高校の方に目を向けた。



あっ!いたっ!



自分の目の前にあるサッカーボールだけを見つめて、カラーコーンにぶつからないように



器用にボールをコントロールする一ノ瀬くん。



彼とは試合で頑張ってる姿と話しかけられて面と向かって見たことがあるくらいで、練習している姿を見るのは初めてで



……気付いたら目を釘付けにされていた。