空色ホイッスル




「あ……」



思わず小さな声が私の口からこぼれた。



そう言えば今日から合宿なのに一ノ瀬くんのこと見てなかった。



朝、バスに乗る前に集合した時は2校で集まったせいか部員が多すぎて見つけられなくて



バスの中はみなみちゃんと沙月ちゃんとお話しててどこにいるのかも分からなかったからなぁ……。



ぽけっとそのまま一ノ瀬くんを見つめていると、スパイクのひもを結び終わった彼がゆっくり口パクで



“が ん ば ろ う な”



と口にするとフっと笑って、練習の準備をするために友達と一緒に振り返って歩いて行った。



―ドキン



私はこれ以上彼を見れなくて俯く。



一ノ瀬くん、不意打ちはずるいよ。



直接言ってはもらえなかったけど、すっごく嬉しい。