空色ホイッスル




「……それはあるな。でもベンチから見てても分かるってことは相当アイツらはギリギリまで悩んでプレーしてるってことだな」



頭の回転をもっと速くして瞬発力を鍛えないとってことかと腕を組みながら間宮先生が言っている。



……良かった。



どうやら的外れなことは言ってなかったみたい。



グラウンドで頑張っているみんなのプレーを見てて思う。



私は、技術的には蒼井高校もうちの高校もチームに差はないと感じた。



他にも何か質問されるのかなと思って内心ビクビクしながら待っていると



間宮先生はありがとなと私に向かって言って、ピッチの中に入って行った。



「た、助かった……」



もっと一試合、一試合をよく見なくちゃなって思った。



さて、さっきの続きやらないと!



夕焼けに染まる空、蜩の鳴き声を耳にしながら私は今日もマネージャーの仕事を頑張った。