「人ってやっぱ死んだら生き返りたいとか思うのかな?」


ベッドに横たわって抱き締められたまま、僕は、ふと疑問を口にした。



「さぁな。」
「君は?君なら生き返らせて欲しい?」
「俺?俺は……いいや。」



そう言って笑った。


「どうして?」
「毎日を後悔せずに生きてるから。」


彼の口が僕の口を塞ぐ。


「こうやってな。」


唇を離した後、にっと彼は笑った。



「お前は?」
「……僕もいいや。遠慮しとく。でも……」
「でも?」
「君が死んだら生き返らせたいって思うよ。」



彼の腕に抱かれたまま見上げれば、その瞳は瞠目していた。


やがて優しく彼は笑う。