虫の息となった猫又を押し退け、カタリナは立ち上がった。

少しずつ息を引き取り、絶命する猫又。

そんな彼の姿を悔恨の表情で看取りつつ。

「せめて…来世はよき人生に恵まれん事を…」

胸の前で十字を切るカタリナ。

力及ばず、彼を救えなかった己の至らなさに、一筋の涙が零れた…。