「ついてんだってっば」

俺はそう言って、さっと先生の手からハンカチを取り返す。


「変な子ぉ~」


先生は不思議そうにしていたが、もうハンカチのことに気にも留めないで、遠足のことについて話していた。


遠足は、テーマパークだった。

先生と観覧車に乗れるかな?


・・・そんなこと無理か。。。

なら、俺にとっては、テーマパークでも山登りでも、、なんでもいい。


「バスの席は先生の隣がいい」


「そんなの無理よ」

「バス酔いしたら?」


「酔うの?」


「先生の隣だったら、酔わないかも・・・かわいい生徒のためにさっ」



俺は粘ってみたけれども。


「だーめ。うそでしょ?明日のHRで決めるからね」