イナズマ

海翔side

最近4時まで授業を受ける俺と颯太。


颯太は、一日中怜奈を見ることが目的だろうし、
俺は俺ですみれ先生に迷惑をかけないで済む。

でも、颯太まで俺に付き合うことないのにな。




「そんなに見つめていたら、怜奈の斜め右後頭部に穴があくぞ」


俺は持っていたカバンで颯太の顔面を当てる。
帰るぞ・・・の合図。



「穴があいたら、俺のせい?」
颯太は、慌てて、自分のカバンを手に取る。

カバンをガサガサ鳴らせながら、颯太は俺について来ている模様。
俺は、振り向かずに前だけ見て歩くから、気配だけを感じる。