イナズマ

俺は、また黄色いピーマンの匂いを嗅いでみた。

赤いものと変わらない気がする。

俺は、先生の横に立って、包丁を持って、まな板の上に黄色いピーマンを置く。


「切り方は?」


「なんだか、危なっかしい感じだね。教えてあげるね」


「薄く切るの」

先生はそう言って、先生が持っていたマッシュルームを薄く切った。



スライスってやつか・・・


「うん。分かった」

俺は、返事をして、ピーマンとマッシュルームと玉ねぎを薄く切ることを始めた。

先生は、ちらりと俺の手元を見た。

「指切らないように、気を付けてね」