イナズマ

「他の生徒いないよね?」


「多分。いてもいいんじゃね?」



「ダメだよ」


「どうして?」


「それは、教師として・・・」


ぶふっ。


俺は、食べていたハンバーグを吐き出しそうになった。

先生は、和風パスタをクルクルとフォークに巻きつけながら、うつむいていた。


「どうして、笑うのよ?」



「今さら、教師としての・・・とか、言うか普通。ただ、引越しの手伝いしてた・・・って言えばいいじゃん。間違ってないし。これ食べたら、先生?」



「うん?」


「スキンシップの授業してくれる?」



クスっ・・・すみれ先生は、笑う。

ただ、返事をせずに、パスタを口に入れる。