イナズマ

「2人で何話しているの?もうすぐ授業だよ」



突然すみれ先生が俺達の前に現れた。


怜奈は、サッと表情を変えて、
「そうですね。戻ります」
と言って、教室に向かって行った。


全部知っているくせに、この表情チェンジの早さ。



怜奈が去った後先生は、俺のブレザーの袖を少し掴んで、揺らしてきた。


「・・・怜奈ちゃんと2人きりは、なんか嫌・・・」


なんか嫌・・・と言われても。
今日の発言だけだと、怜奈の方が俺好み。


こういう甘えられ方は、あまり好きじゃない。