イナズマ

ただ、流れてくるのは、もうやけくそで選んでしまった男性アイドルの曲。

好きな女子も多いだろうが、ファンであることをこっそり隠してるのが多い。

堂々と『私・・・ファンです!!』と宣言するかのように振り向く女子はいないだろうなぁ。


俺に背を向けているのは、5人。


俺はドキドキしながら、しょぼくれていた。


少し流れてから、背を向けている女子のうち1人が笑いながら。

「これ、誰か分かった」

と言っていた。



他の4人も笑いながらうんうんと頷いている。